ノブが寝かせてくれたらしい。部屋の奥のほうから水の音が聞こえる。
お風呂に入ってるんだ。テレビも消えていて、シーンとしている部屋。今日という日はいろんなことがあった。忘れてしまいたい。ノブにはってもらったバンソウコウから血が溢れだしそうになっていた。
お風呂からあがってきたノブはパンツにTシャツ姿。あたしと目があって二人同時に「あっ。」と言った。
「起きてたんだね。ズボンはくよ。」
照れた様子でジーパンをはきにいった。そのまま冷蔵庫のほうへ行き、ジュースをもってあたしに差し出した。
「飲みな。」
「ありがとう。」
ジュースを受け取ったあたしは、自分の頬が熱くなるのを感じた。
この夜は本当になにもなかった。次の日はノブの仕事が休みだったので、ドライブをした。帰り際に
「俺ら、付き合ってる?」
とノブに聞かれた。一方的に好きだと言われただけで、あたしはその答えを言っていなかった。
「の‥かなぁ?」
あたしはまた疑問系で返した。
「ハッキリしないなぁ〜。じゃあ、そうゆうことにしよう!」