♪♪♪〜
『着いたよ!どこに行けばいい!?』
この場から消えたい今は、ノブの優しさが辛かった。
『本当にきたんだ。どこだかわからないの。』
『まぢかぁ‥どうしよう…』
しばらく歩いて公園を見つけた。ベンチに座ってカバンの中から、ハサミを探した。
気持ちを冷静に保とうとしても、無理だ。ノブの優しさに甘えてもいいのかわからない。こんな自分…ハサミをもって手首にあてた。ロープでついて跡を消すように、何度も何度も傷つけた。手首が真っ赤になって、血液が地面の砂の上にポタポタと落ちていく。だんだんぼーっとしていく中で、携帯が鳴っているのが聞こえた。ノブにメール返してなかった…ってか電話だ。
「ソラ?大丈夫かぁ??
…俺まだソラに会ったことないから、どんな子とかわからないけどさ‥」
「うん‥。」
「もしかしたら、もしかしたらなんだけど‥」
「うん‥。」
ん?ノブの声が、電話なのに近くに聞こえる。まさかと思って、後ろを振り向くと携帯を片手にジーパンに帽子のラフな格好をした男の人が立っていた。