あの言葉をノブに言われたとき、空は晴れていた。あたしが学校に行こうと思った瞬間だった。

クミちゃんに連絡をとり一緒に学校に行ってほしいと頼んだ。「本当ぉ！？」とクミちゃんは喜んでいたけど、あたしの心は複雑だった。
学校に行かなくなってから、1ヵ月以上。
普段学校へ行く時間よりも30分くらい早く、あたしとクミちゃんは学校へ行った。まったく変わっていない教室にはまだ誰も登校していなく、2人っきりだった。担任の先生が物をとりに教室にきて、あれっ？という顔であたしを見た。
「来たんだね。」
あたしは笑って頷いた。「先生でも、昼には帰る」
最初のうちは午前中だけいることにしていた。先生は「最初のうちはね、そのほうがいい。」と言って、少し安心していたようだった。
クラスメートが次々と登校してくる中で、あたしの心はズキズキしていた。嫌な目線もトゲトゲしい言葉も、気にしないように“大丈夫”と自分に言い聞かせていた。
フウカと会うのも久しぶりだった。いつもどおりの明るいテンションで、「ナツぅ〜〜〜！！よかったぁ〜。」
と話しかけてくれた。