けれどユウナはさっきのクイズの解答が気になって仕方がなかった。


「わかった。わかったから、リモコンを返して!」


母親からリモコンを奪い取ってテレビをつける。


幸いまだ解答の解説が続いていた。


ユウナはホッとして視線をテレビへ向けたまま手伝いを始めた。


人数分のお箸を取り出して並べて、お茶碗も並べる。


このくらいのこと、お母さんがしてくれればいいのに。


そんな風に思いながら片手間に手伝っていると、持っていたお茶碗を落としたしまった。


「あっ」


と口走ってももう遅い。


お父さんの茶碗が音を立てて落下してしまう。