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「余計なこと話したんじゃないだろうな?」


保健室から離れた途端、ミキが低い声でそう聞いてきた。


ユウナが保険の先生に自分たちのやったことをバラしていないかどうか、それが不安になってわざわざ保健室まで迎えに来たのだ。


わかっていたことなので、別にショックではなかった。


この2人が自分に優しくするはずがないんだから。

「話してないよ」


ユウナはうつむいて歩きながら返事をする。


「でも本当にユウナってトロいよね。1人でバレーボールの練習して、1人でアザ
だらけになるんだからさ」


そう言って笑ったのはサエだった。


ユウナは驚いてサエを見る。


サエとキミは目を見交わせた。