昨日の4人。

私とダンがお付き合いをしているって知ってしまった人たち。

ダンのイヤな予感は的中で。

駅にいる同じ学校の生徒が私たちを見てひそひそ話していたり、それをラインで誰かに伝えているように見える。

「もしかして、もう噂が流れているの? ね、ダン」

「ああ、昨日の夜にクラスラインで回ってきた。俺が1年と付き合ってるのか? ってさ」

「それで、ダンはなんて返事したの?」

「ふっ、気になるか?」

「そりゃ、気になるよ。私の今日からの学校人生が決まるんだよ」

「なんだそれ?」

「ダンには分からないかも知れないけど、人気者と付き合う子なんてハブられるか喧嘩売られるって相場が決まってるの」

全部、恋愛漫画の世界の話だけどさ。

でもきっと現実だってそうだもん。

「はぁ? 俺は別に人気者じゃねーし。それにラインにはユズと付き合ってるって返したから」


「ダンーーーーーー」


私は頭を抱えてその場で固まった。