「よお、暖！　なに？　柚葉ちゃんに用事？」

『んあ？　もしかして、一輝か？　なんでお前がユズの携帯に出るんだよ』

「へぇ、柚葉ちゃんのことユズって呼んでんだ。なんだお前ら。いつの間にか随分親密じゃねーか」

『るせーよ。いいからユズを出せよ』

一輝先輩はチッって言いながらスマホを返してくれた。

私は一輝先輩に背を向けて、ダンからの着信に出た。