「柚葉、2階には一輝先輩のファンの子が沢山いるからビックリしないでね。練習を見に来てる子はほとんどが一輝先輩のファンらしいよ」

「へ、へぇ。そうなんだ。私には関係ないけどさ」

咲希はそれだけ私に伝えると、部室へ向かい、私は体育館の2階でバスケ部の練習が始まるのを待った。

2階には数人の女の子たちが見学に来ていて、その中に同じクラスの大沢唯花(オオサワ ユイカ)ちゃんが友達と来ていた。

でも私は唯花ちゃんとはあまり話したことがないから軽く会釈しただけで唯花ちゃんの側には行かなかった。

唯花ちゃんはバスケ部に好きな人とか彼氏がいるのかな?

好きな人の事をこうして応援できるなんて、なんかいいな。