「咲希、考えたの。これから駅前にできたパンケーキ屋さんに行かない? ずっと気になってたお店なの」
パンケーキ食べながら咲希と色々な話ができると思って目を輝かせながら咲希に提案したのに。
「柚葉、私これから部活だよ。ごめん、誤解させちゃったね。放課後に付き合って欲しいのは体育館なの」
「ふぇ? どういうこと? 咲希、部活なのぉ。一緒にパンケーキ・・・」
「一輝先輩がバスケの練習見においでって言ってたの。柚葉のこと気に入ったみたい。今日のバスケの練習見に体育館へおいでよ」
「えっ? 一輝先輩も咲希と同じバスケ部なんだ? でもなんで一輝先輩が? どうせ私が行ったらまたからかうでしょ」
「大丈夫だよ。とにかく行こう。体育館の2階から見ててよ。飽きたら帰っちゃっていいからさ、ねっ。私も柚葉が来てくれたら嬉しいし」
咲希に来てくれたら嬉しいなんて言われたら断れないじゃない。
「なんだぁ。今日は咲希とどこかに行けると思ってたんだけどな。咲希は部活なんだもんね。じゃ、少しだけ見たら帰るからね」
「よし! じゃ、行こう」
こうして咲希は私を半ば強制的に体育館へ連れてきた。