「うわーん・・・香梨奈ちゃん、香梨奈ちゃん・・・」

香梨奈ちゃんはまだ小学六年生になったばかりだよ。

まだまだこれから楽しいことがたくさん待っていたと思うの。

私も香梨奈ちゃんとダンと一緒にお出かけしたり、遊んだり、おしゃべりだってもっとしたかった。

それに香梨奈ちゃんの義理のお姉さんになりたかったの。


「ユズ、香梨奈のために泣いてくれてありがとう。でも泣くのは今日までにしよう。ユズが笑っている方が香梨奈は嬉しいと思うんだ」

「うん、そうだよね。でもね、今だけ。ダンと一緒に泣きたいの」

ダンはもう泣いていないのに。

ごめんね。今だけこうしていさせて。