翌朝、鏡を見ると目が腫れているし、目の周りも擦りすぎて赤くなって、酷い顔になっていた。
「うわぁ、なにこれ! 私、とってもブサイクだよぉ。これで学校に行くのイヤだな」
二日間泣き続けたから気持ちは少しスッキリしていて、こんな顔でも学校へ行こうって思ってる。
私の泣きはらした顔を見たお母さんがびっくりして、その顔じゃあまりにも可哀想だって言って薄くファンデーションを塗ってくれた。
「ユズ、昨日来てくれた男の子と喧嘩でもしちゃったの? 早く仲直りするのよ。あんなかっこ良くて、ユズのことをとても心配してくれる子なんてもう現れないかも知れないんだから。大切にしなさいね」
「うん」
お母さんには本当のことを話していないから、私とダンがお付き合いしていると勘違いしてるのかな。
お母さんには否定も肯定もしかなったけど、話せる時がきたら話すからね。
心配してくれてありがとう。
「行ってきます!」
お母さんに心配を掛けないように、私はいつも以上に元気にお母さんに挨拶をして、家を出た。