暖先輩と一輝先輩は人気があるって、咲希が言ってたよね。
私はあの告白を断っていた暖先輩のことを何日も考えていた。
見ず知らずの私のことを助けてくれたり、お付き合いを断った相手にごめんって気持ちがあって、決して軽く返事していなかったり。
やっぱり暖先輩って優しいんだ。
暖先輩のことを考えると胸がギューって痛くなる。
この気持ちは一体なんだろう。
学校で会いたい、顔を見たいって思っても全然会えなくて。
日に日に私の元気が無くなっていくみたい。
会えない日が続くと、ため息が出てしまう。
そんな浮かない私を見た咲希が心配してくれている。
「柚葉、最近ため息が多くない? どうしたの?」
「へっ? そう・・・かな。私、ため息ついてる?」
「うん、大丈夫なの? もしかして恋の悩み?」
「そ、そんなんじゃ・・・」
咲希に否定しようとした時、私のスマホが震えた。