「ライブ、絶対に観に行きますね。皆さん、頑張ってくださいね」

「ユズ、本当にありがとう。ユズが居なくなっちゃうの淋しいよ」

そう言ってアヤさんがハグをしてくれる。

「アヤさん、いつまでもお友達でいてくださいね。私、アヤさんのこと大好きです」

「ユズ、いつでも遊びにきて。俺、ユズのキーボード好きだったよ。また聴かせてよ」

ボーカルのカイトさんが褒めてくれた。

「カイトさん、ありがとうございました」


「フェスに出れるかどうか、決まったらグループラインで連絡するな。それともダンと同じ学校なんだから、ダンが教えてもいいんだよな」

タクさんがフェスの話をするから、

「そうですよね。提出するのは私のキーボードでの音なんですよね。大丈夫かな。不安だな」

「柚葉は上手かったよ。さすが母さんの教え子なだけある。柚葉は堂々としてて」

たっくんもそう言って褒めてくれる。

皆、なんて優しいんだろう。

これでお別れだなんて、泣けてきちゃう。

スタジオの外に出た私たちは円陣を組み、タクさんの掛け声で解散となった。

「それじゃ、今日はこれで解散!! みんな、お疲れ様でした!!」