今日はMGRのオリジナル3曲のレコーディングの2日日。

土日の2日間スタジオを借りて、納得するまで皆で頑張るつもり。

初日の昨日は無事2曲収録できて、順調にレコーディングは進んでいた。

今日もまずはそれぞれがウォーミングアップして指や声の調子を整える。

私もヘッドホンをして、キーボードの練習をした。

そんな時、スタジオのドアが開いて男の人が入ってきた。

私はスタジオのスタッフだと思って、気にせずに練習を続けていたんだけど、タクさんが大きく手を振って練習をストップするジェスチャーをした。

どうしたのかと思いながらヘッドホンを耳から外し、タクさんを見る。

「ハルが応援に来てくれたよ」

「おお、ハル。久しぶりだな。手の怪我はどうだよ? 良くなってるのか?」

ボーカルのカイトさんが声を掛ける。

「お前、毎日何やってるんだよ。もっとスタジオに遊びに来いよ」

ダンも嬉しそうにそう言葉を掛けている。

「ハル、お前の助っ人を紹介するよ。ユズ、こっちおいで」