こいつ、誰?
金髪に近い茶髪で、いかにも軽そうな男。


「あ・・・」

「愛依、誰こいつ?知ってんの?」

「えっと・・・さっきまで友達と遊んでたの。大学の。」

みんなって・・・こいつ男じゃん。
しかも明らかに愛依狙いの。

「2人で?」

少し苛立ちながら、愛依に問う。
愛依は明らかに動揺している。

「や、えっと・・・」

「途中からねー!俺が愛依ちゃん誘って♪」

・・・は?

こんなやつと2人っきり?
愛依、人のこと言えねぇじゃん。


「なんだよそれ・・・"誘って"って、お前OKしたのかよ」

「えっ・・・と・・・」

強気に聞く俺。凄く苛立つ。
こんなやつとなんで2人でいんだよ。

「否定しねぇなら、本当なんだよな?!なんでだよ?!」

「孝治っ・・・」

つい乱暴に愛依にあたる。
本当は愛依にこんな顔、させたくないのに。

こんなにキレて俺まじ子供だ・・・。
どんだけ余裕ねぇんだよ。

まじで、最悪だ。


「・・・もういいよ。」

そう言って、愛依の顔を見ないまま俺は家へ帰った。





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