私は恋愛がしたいの!

 引き裂かれそうになる男女が互いの激しい愛を成就させる為に悲恋に苦しみながらも奮闘していくような、そんな身も焦がれる想いを味わいたいの!

 恋愛小説の読みすぎなのはわかっているわ。
 それでも嫌なの!
 どこの誰ともわからない、変な趣味や癖を持っていたり、美男子に程遠い面だったり、そんなのはお断りよ。

 人生を左右する一大事なのよ?
 お父様はそんな女心をちっともわかっていないわ。

 お母様がご病気で亡くなって以来、お父様は二人分の愛情を幼い私に注いで下さり、これまで育ってきた。
 きっとだからこそ、私に相応しい相手を探して幸せになって欲しいのだわ。