赤ちゃんの名前はしばらくして蒼真さんが決めてくれた。


「蒼太(そうた)」


元気な男の子にピッタリの名前だと思った。


私が絶対に「蒼」という漢字を入れてほしいと頼んだんだ。


蒼真さんとは、気づけば急接近して付き合って、赤ちゃんまで授かって、結婚まで…


こんな人生設計、全くしてなかったのに。


あまりにも嘘みたいな展開に自分でも驚いてる。


とんでもないシンデレラストーリーに、私はまだ半分夢見心地なんだ。


だけど、ママになった自覚はちゃんと持たないとね。


本格的に子育てが始まり、慣れない家事をしながらの育児に戸惑いはあったけど、それでも毎日一生懸命頑張った。


夜泣きしたり、ミルクを飲まなかったり、眠れない日々が続いても、やっぱり我が子はとてつもなく可愛かった。