「何があった?」
いつも優しい救命部長が真剣な顔で聞いてくる。
「自転車に乗った人が後ろから近づいてきて、いきなり切りつけられました」
「相手は見たのか」
「いいえ。暗かったし、いきなりで顔を見ることはできませんでした」
「そうか」
そう言って、ジーッと私の顔を見る部長。
「襲われるような心当たりはあるのか?」
チラッと翼に視線を送る。
翼の上司である部長は、私と翼が付き合っていると思っている。
そう思わせているのは私たちだけれど、騙しているような気持ちは消えない。
「紅羽、最近何かあったのか?」
と翼に聞かれ、
「うん。まあ・・・」
「言ってみなさい」
ちょっと怖い顔をした部長。
「実は・・・」
車に嫌がらせのビラがあったことを告白した。
「そういうことは早く言えよ」
翼は怒り出し、
部長に「警察を呼ぶぞ」と言われ、頷くしかなかった。
いつも優しい救命部長が真剣な顔で聞いてくる。
「自転車に乗った人が後ろから近づいてきて、いきなり切りつけられました」
「相手は見たのか」
「いいえ。暗かったし、いきなりで顔を見ることはできませんでした」
「そうか」
そう言って、ジーッと私の顔を見る部長。
「襲われるような心当たりはあるのか?」
チラッと翼に視線を送る。
翼の上司である部長は、私と翼が付き合っていると思っている。
そう思わせているのは私たちだけれど、騙しているような気持ちは消えない。
「紅羽、最近何かあったのか?」
と翼に聞かれ、
「うん。まあ・・・」
「言ってみなさい」
ちょっと怖い顔をした部長。
「実は・・・」
車に嫌がらせのビラがあったことを告白した。
「そういうことは早く言えよ」
翼は怒り出し、
部長に「警察を呼ぶぞ」と言われ、頷くしかなかった。