「私は私。」
ぶつぶつ言ってる。
「あー、なんか唐突にコンビニおにぎりが食いたくなった......」
線路を超えてから少し歩いたらすぐ町みたいな感じになってるので、
コンビニはかなりあるが、私は今日見つけたコンビニのおにぎりが食べたくなった。
近いんだもん。
あと単純に興味がある。
「失礼しまーす。」
また呟いて、入店する。
「おにぎりコーナーは...っと、突き当りだな」
おにぎりとのり巻きがずらっと並んでいる。
「明太子ないかな」
...
なかったので「日高昆布」にした。
「ありがとうございましたー」
「あぁ、こちらこそありがとうございました~」
わりと若い店員の方に会釈をしながらコンビニを出た。
そして、更地に向かった。
実は、更地といってもちょっと金属の柵的なのが周りにあるので、
今度は夕焼けではなく夜景を眺めるようにして、柵に座っておにぎりを食べる。
「まるいち...」
ベリベリとはがす。
「まるに...」
スッと取る。
「まるさん...」
スッと取る。
...
「やってしまった。」
「まるさんのほうに半分ぐらいご飯ついてきたんだけどw」
おにぎりはかなり不格好になってしまった。
「まぁ、あるあるよ。私なりの食べ方をするにあたって、この程度の破け方はまぁよしとする。」
そして、『私なりの食べ方』をはじめる。
まずてっぺんをたべる。
海苔の破ける音がすさまじくよい。
そして破けた方を食べる。
更にもう半分を食べる。
もちろん中の具を食べないように。
最後に中の具が入った核の部分をほおばる。
幸福感がすごい。
あと日高昆布美味しい。
「歩くって言った割には家の近くのコンビニでおにぎり買って夜景見ながら座って食べるって、相当やべぇやつだなこりゃ。」
でも夜景がきれいだ。
正直ずっと見ていたい。
「まぁいいや。座っとこ。」
ふとおもいだした。
「そういえば、ここから線路側にちょっと歩くとパン屋があるんだよな~。
んでそこの自販機にたい焼きが売ってるわけよ。250円ぐらいで。
...誰に説明してるんだ私は。まぁいいか。
...食ってみたいな...
小遣いは割とあるし、マジで食べたいな
でもここまでくると食べすぎなような気もするしなぁ~」
明日学校帰りに買うことにした。