「それで…何が言いたいんだ?」
俺のさっきの『バスケはまだ好きか?』という質問に対しての答えが手紙となんの関係があるかは俺には分からなかった。
「分からないか?俺はまだバスケが好きだって言いたい。」
俺がポカンとしていると彰が話を続けた。
「俺はバスケが好きだ。もちろんプレーするのも好きだし観るのも好きだ。」
「…そっか」
「俊か俺にバスケの楽しさを教えてくれた。俺は元々バスケが嫌いだった。だから、俊を同じ気持ちを味あわせてやろうと思って誘っただ。ごめんな。」
衝撃の事実だった。確かに俺たちは下手くそだった。何年も続けたか上手くなることはなかった。でも、俺は彰をライバルだと勝手に思ってたしライバルだと思われていると思っていた。
俺が少し驚いた表情を浮かべていると彰は今度は俺が誕生日プレゼントであげたバスケットシューズを見せてきた。そのバスケットシューズは凄いボロボロだった。あげたのはつい二ヶ月前のこと。そして、彰は一ヶ月間バスケをしていないから実質使ったのは一ヶ月程だろう。