「こうやって3人で集まるの久しぶりだな…」
久しぶりと言っても1ヶ月ぶりだが幼馴染として育った俺からしたら1ヶ月会ってないだけで久しぶりなのだ。
「そうだな…」
彰はチラッと楓を見ながらそう言った。
「…これ見れくれ」
気まずい空気だったので、それを壊すために佐伯から貰った水族館のチケットを三枚を二人に見せた。
「これって…」
「うん。水族館のチケット。三人で行きたくて…」
俺はただ昔みたいに三人でどこかで遊んでいたかった。
「……私はいいよ」
「…わかった。その日は空けておくよ」
案外あっさり了承してくれた。断れない性格なのは知っていたが、さすがにあっさりすぎて驚いた。
「その水族館って俺たちが小学生四年生の頃、遠足で行った場所か?」
彰の言う通りこの水族館は小学四年生の頃、遠足で出かけた場所だ。俺にとっても、彰にとっても、楓にとっても思い出深い場所だった。