俊が俺に宛てた手紙を読んだら俺は涙が止まらなかった。何もかも失ってしまったこの世界で残されたものがきちんとあった。失ったものばかりを見つけ、残されたものに目を向けなかった俺が悪かった。気づかせてくれてお礼の言葉『ありがとう』を言いたい。でも、言えない。この世界に俊はもう居ないのだ。
その感情のまま俺は楓の方の手紙を読むために紙を入れ替えた。
『彰へ、まずは、ありがとう!
私は彰の選択は正しいと思う。それに、私は嬉しかったんだ。初めてなんじゃないかな?自分の意見を貫いたの。私知ってるんだからね?猫飼おうとしてたけど、諦めたの。そんな彰の初めての自分のための選択を私は嬉しく思います!
俊も書いたと思うけど、もし、彰が目覚める時に私や俊がいなくても自殺なんかしちゃだめだからね?そんなことをしたら私が許しません!
それと、私は彰の姉としてきちんとやれてたかな。もし、やれてたら嬉しいな…。
そして私は今、幸せです。俊と結婚できたこともそうだけど、何より、彰が『生きたい』と思ってくれたことかな。何年かかってもいいから、それまでずっと待つから、またいつか三人で遊ぼうね。
これは、俊と一緒にここに書こうと思ってたことです。
いつの日か行った、太宰府天満宮でお願いしたことをここに書いておくことにしました。
【またいつか三人で昔みたいにずっと笑っていたい】だよ。この手紙が彰に届く頃には、叶ってたら嬉しいな。もし、かなってなくても私はみんなで過ごしたこの三十年近くが何よりも最高の思い出です。
お父さんも彰の選択には喜んでたよ。だから、心配しないで、彰のやりたいように生きてください!楓より』
その感情のまま俺は楓の方の手紙を読むために紙を入れ替えた。
『彰へ、まずは、ありがとう!
私は彰の選択は正しいと思う。それに、私は嬉しかったんだ。初めてなんじゃないかな?自分の意見を貫いたの。私知ってるんだからね?猫飼おうとしてたけど、諦めたの。そんな彰の初めての自分のための選択を私は嬉しく思います!
俊も書いたと思うけど、もし、彰が目覚める時に私や俊がいなくても自殺なんかしちゃだめだからね?そんなことをしたら私が許しません!
それと、私は彰の姉としてきちんとやれてたかな。もし、やれてたら嬉しいな…。
そして私は今、幸せです。俊と結婚できたこともそうだけど、何より、彰が『生きたい』と思ってくれたことかな。何年かかってもいいから、それまでずっと待つから、またいつか三人で遊ぼうね。
これは、俊と一緒にここに書こうと思ってたことです。
いつの日か行った、太宰府天満宮でお願いしたことをここに書いておくことにしました。
【またいつか三人で昔みたいにずっと笑っていたい】だよ。この手紙が彰に届く頃には、叶ってたら嬉しいな。もし、かなってなくても私はみんなで過ごしたこの三十年近くが何よりも最高の思い出です。
お父さんも彰の選択には喜んでたよ。だから、心配しないで、彰のやりたいように生きてください!楓より』