「…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい」
くるみは泣きながらずっと謝っていた。もちろん俺にじゃない。そんなことはわかっている。
「だからさ…海に行こう」
「……え?」
「いや、ちゃんと説明するわ。俺たちが中学の頃に行った水族館の近くの海あるじゃん?そこで楓が描いた絵に彰が落書きしてたんだ。」
「……落…書き?」
「うん。なんでかわかない。落書きというより『印』かな。岩あたりに星マークが書いてあった。だから、そこに行けば何かわかるのかなって」
「わかるのかなって…彰先輩が眠りについた理由を知らなかったんですか?」
「というか…俺もさっき知ったんだよ。」
「そうなんですね。そういえば楓先輩と旅行に行くって言ってませんでした?」
「言ったよ。というか行ってきた。帰ってきたら芽吹さんに呼ばれたから芽吹さんの家に行ったら全部説明されたよ」
芽吹さんのことは一応さっきくるみに話した。
「俺は彰が許せない。俺たちに何も言わずに…」
「彰先輩は黙ってこんなことする人じゃないですよ!」