それから少し歩いて俺たちは夜中の三時を過ぎた頃、引き返して家に帰った。
「じゃあ、また明日ね!」
「うん。また明日ね」
『また明日』その明日は楓のお父さんに久しぶりに会う日だった。でも、楓に会ったらそんなに緊張することは無くなった気がした。
俺は静かに玄関のドアを開け、ゆっくりと自室に行きパジャマに着替え直して布団に潜った。
歩き疲れたのか、目を閉じるとすぐに眠ってしまった。

次の日、いつも通り起きて家族みんなで朝ごはんを食べてから自室に戻ると俺の携帯にメールが届いた。画面を見ると楓からだった。
『なんか、お父さんがみんなで昼食を食べに行かないか?って言ってるんだけど』
俺はすぐに返信をした。
『みんなって?』
そう送ると、すぐに返信が来た。俺はそれをベットに寝転がりながら読んだ。それから普通にやり取りをした。
『私、彰、お父さん、俊のご両親』
『え!?俺の方も?』
『もしかして都合悪い?』
『いや、多分暇だと思う。』
今日は日曜日だから多分暇をしていると思う。とりあえず、『一応聞いてみる』とだけ送り俺は一階へ駆け下りた。