あの後俺と彰と同じ部屋で寝て、楓は朱里さんのところで寝て、春斗さんと芽吹さんが同じ部屋で寝た。
俺と彰が寝た部屋は芽吹さんの部屋みたいだ。色んな病気や医者になるための本などが沢山置いてあった。何より、若かりし春斗さんと小さい頃の芽吹さんが写った写真が壁にかかっていた。本当に仲のいい親子だ。つくづくそう思う。
「おはようございます。」
芽吹さんの部屋のドアを開けるとちょうど起こしに来てくれていた芽吹さんが立っていた。
「あ。おはようございます」
「ちょうど起こそうと思ってたけど大丈夫みたいだね」
「彰はまだ寝てますけどね。」
「朝ごはんできてるから彼を起こしたら下に来てね」
「わかりました」
芽吹さんはそのまま下へ行ってしまった。
俺は芽吹さんに言われた通り彰を起こした。
「おい彰、起きろー」
俺が一声かけたら彰はスっと目を開けた。
「…起きてるよ」
「なら、朝ごはん作ってくれてるらしいから行こうぜ」
「…そうだな」
彰は腕を顔に乗せて目を隠すような体制をとっていた。