ぽんっと優しく頭を撫でられる。
ツキがわたしによくするクセ。
わたしはあんたの妹か。
そんな悪態をつきながらも、ツキにこうされるのが一番安心する。
「ごめん、ソラ」
「アイス奢りね」
「それはやだ」
単純なわたしと、わたしを扱いなれたツキ。
「あのさ、それ家帰ってからやってくんね?
中学からお前らのイチャイチャ見てるけど、その辺のカップルより見てて腹立つ」
じと目で睨みながら涼介がそう言った。
けれど、その言葉に反論させていただこう。
「イチャイチャしてないから!
第一、カップルって!わたしとツキは〝ただの幼なじみ〟だから!」
揺らがない事実。
〝ただの、幼なじみ〟