「で?逃げるように教室を出てきたって?
お前、あほなの、ばかなの、どっちなの?」
「……ど、どっちでもない、はずです」
バカみたいに走り続けるわたしを制止した涼介に連れてこられたのは、わたしたちの溜まり場であるハンバーガーショップ。
ことの経緯を話したあと、呆れたように涼介は第一声をあげた。
「いやバカだしアホだろ。お前らの関係を秘密にしてほしいって言われたときから思ってたけど。てか、お前と知り合った初期段階から思ってたけど」
「しょ、初期……っ!?」
ポテトを頬張りながら平然とそんなことを言ってのける涼介。
わたしに散々バカバカ言うけど、あんただってツキに勉強見てもらってなかったら今頃……ぐぬぬ…
言い返したいことは山ほどあるけど今は涼介の話を聞こう。
ここで言い合い始めても止めてくれるツキはいないんだしね。