「瀬戸くんってどこ中だったの~?」
①幼なじみってことは秘密
「瀬戸くんって下の名前〝ミツキ〟でしょ?ねね、ミツキって呼んでもいい?」
②お互いの高校生活に干渉禁止
「えぇ~!ずるいっわたしも〝ミツキ〟って呼びたい~!」
③……
「ね!ミツキって呼んでもいい?」
まるさん……
「ミツキ」
まる………さ……
「ミツキ」
……っ
「っあ~もうっ!ミツキじゃなく〝ミヅキ〟!ヅだよ!ヅ!ミ、ヅ、キ!」
耐えきれなくてガタリと席を立った。
入学式も無事に終了し、お互いに自己紹介を交わす放課後の教室。
ある一点には女の子たちが固まっている。
さっきまでざわついていた教室がわたしの一声でしーんと静まり返った。