何がヨユーだ。ギリギリじゃんか。
そんなことを考えながら階段を駆け上がる。
机に置いておいた大して何も入っていないスクールバッグを手に取って、また階段を猛スピードで駆け降りる。
今度は転けないように。
けれど、さっきみたいにあることを思い出して、また階段を駆け上がる。
「ケータイ忘れたっ」
せっかくセットした髪の毛が吹き飛ぶ勢い。
あーもう、こんなことならツキと一緒に余裕もって出るんだった!
そんなことを心の中でボヤきながら真新しいローファーを履いて玄関を出た。
わたしの憧れのJKライフ初日の朝はこんな感じでしたとさ。