「い、や、その……亜希とは……」

「今の話、どういうこと?」

「あ、亜希っ!」

突然亜希さんの声がしたと思ったら、なんと、達矢さんの真後ろの席に背中を向けて座っていたようだ。

一体いつからいたのだろう。
おそらく、ほぼ最初から聞かれているはずだ。

別に俺は隠す必要がない。
最初から亜希さんには同席して欲しかったくらいなのだから……。

「朝倉さん、大体の話は聞かせていただきました。勝手なことしてすみません。
いくつか質問をさせて下さい。
ナコちゃんは、嫌がらせを受けているのですか? それも 姫に?
どうしてナコちゃんが?
それに、偽装関係ってなんですか?」

達矢さんの顔には、ついにバレたか……と書かれてある。

ようやく観念したのか、今まであった出来事をポツポツと語りだした。



◇◇