僕が勝手に決めた事だ。
 彼女が望んだわけでも、僕が直接何かされたわけでもない。 だからわざわざ僕が復讐する必要はないのだ。

 それでも許せない、どうしても。

 あの女が彼女をいじめるようになったのは恋愛絡みだった。

 彼女には以前、つき合っていた男がいる。
 それは誰もが憧れの対象にするような、例えるなら天が二物を与えたような、そんな理想的な男。
 その男は彼女に恋をし、告白してつき合い出したという。

 美女と野獣の逆パターンではないが、格好良い男には時としてそうでない女が並ぶ事がある。

 女達は羨んだ。
 その感情が嫉妬に変わり、冷淡ないじめと変化していった。