復讐した相手にはその後、様々な不幸が待ち受ける事になったようだ。

 まず一人目の男。
 あいつの取り巻きの父親達は、会社での横領をネタに脅されていたらしい。 あいつの父親に。
 それを知ったあいつが、それを利用しないはずがない。 あいつの父親によって、横領は表に出ていないのだから。

 そして、あいつ自身がどうなったかというと……。
 そもそも稼ぐ能力ゼロに植え付けたのだ。 返せるはずがない。
 そうなると、どうなるか?
 想像する必要もないし、興味もない。

 三人目の、あの教師はどこかでひっそりと生きているだろう。
 もう二度と教師に戻る事はないはずだが、これも興味ない。

 僕が興味あるとしたら、これからの未来を生きる僕に必要な人達の事だ。
 僕に不必要な人達はどうでもいい。 復讐は完了したと思っているから。

 だから元彼女と、あの彼が再び付き合い出したのは本当に嬉しかった。
 新たな家族としても、喜ばしい事だ。

 母親も新たな夫と仲良く過ごしている。
 もちろん、僕達子供とも。

 だが考えてみれば、あいつらには感謝しなければいけないだろう。
 僕に復讐する機会を与えてくれて。