四人目は僕の父親。

 担任教師同様にあいつも許せない。
 あんな父親、僕はいらない。

 何故なら単身赴任に気を良くして、その赴任先で女を作っているからだ。 一人だけでなく、他にも。

 母親は何も知らなかった、というより知る気もなかったらしい。
 どうでもいい、と言うのだから愛想も尽きているのだろう。

 だが、僕は気に食わない。
 長く単身赴任を続ける父親は、そこで女と暮らしているのだから。

 どうやら父親は独身と偽って同棲しているらしい。 しかも女が留守の時には別の女を連れ込むのだから、やはりクズだ。

 だから僕は卒業までの二年間、徹底的に復讐するつもりで網を張った。
 僕と母親を騙し続けて来た事、僕という子供が存在しないかのように扱った事。 決して許しはしない。