いや~、極楽極楽、という顔をしている彼女の前に立つ。

「紗江さん」

「あー、れんれん」
と笑顔を向けてきた紗江に言う。

「お疲れでしょう。
 肩でもお揉みしましょうか」

「えっ? いいよっ。
 今、機械が揉んでくれてるから」

「珈琲でも淹れましょう」

「どうしたの、れんれんっ。
 誰か来てーっ。

 れんれんが壊れた~っ」
と紗江はマッサージチェアから身を起こす。