あー、なんか一気に疲れた。

早く怜に会いたい…、癒やされたい。

私は急いで準備室に向かった。

美術準備室にもうすぐ着くと思っているとなぜか、複数の人間が言い争っている声が聞こえる。

「だから、ここは僕がさきに見つけたの、出てけよ。」

「嘘つけ、俺らが来たときにいなかっただろ。」

「ちょっと飲み物買いに行ってただけだし。」

あれ…?言い争ってるの…怜?

「お前、いい加減にしろよっ…」

相手が怜に殴りかかろうとしたことに気づいた途端私は5メートルほど離れたところからパイプ椅子を怜と言い争っていたやつらに投げつけた。

ビュンッと行きよいよく飛んでいったパイプ椅子にいち早く気が付いた怜がバッとその場を離れる。