「あ!この階段だよ!」

怜は二段飛ばしで上っていく。

私も距離を離されないように二段で付いて行く。

んー、ちょっと脚力落ちた?

前はもう少し速かった気もする。

なんて考えながら走っているといつの間にか怜が止まっていた。

「ここ?」

「多分!」

怜が扉をソーッと開ける。

誰もいませんよーに。

私も後ろから中を覗き見た。

「あ…」

中は誰もいなく、少しホコリっぽかったがサボるには十分な場所だった。

「当たりだな」

「やったぁー!」

窓辺に近づいてガラガラッと窓を開ける。

中のホコリが一斉に舞った。

「ゴホッ、ゴホッ…ホコリすご」

口元を抑えて他の窓も全開にしていく。

「う~、ホコリすごすぎー、廊下出てていい?」

「あぁ、別にいいけど。」

私がそう言うと怜はすぐに教室から出て行ってしまった。

さて…サッサと終わらせるか。