強い…。


私と産まれただけで厄介者にされる境遇は似ているはずなのに、全然考えが違う。



私は、人に嫌われているのに直接的に誰かを守ることなんかできない。



誰とも関わらず1人でいることがこの国を守る最善の方法だと思っているから。



「流石騎士団長になっただけあって強いのね。」



「それはあんたも同じ。俺より強いよ。」



「それはお世辞?」



「産まれた後の立場が俺とは違うから。

俺は、一般人として産まれて、あんたは王女として産まれた。


扱いは似ていても、あんたの方が多くの人に目を向けられ、俺以上に非難されていたはず。


それでも、王女としてこの国を守ろうとしている。」