次の日。
この日も、春らしい日和で、外で過ごすにはちょうどいい日だった。
今は、お腹のすく4時間目の半ば。
今日の数学の授業は、急遽自習の時間になっていた。
先生が急な出張らしい。
僕は午前中の授業の内容が全く頭に入らない状態だった。
なぜなら、1つのことをずっと考えていたから。
……あの子は今日も来るのかな?
今日は昨日と同じく良い天気だから、昨日あの子があの場所を気に入ったのなら来るかもしれない。
昼休みになったらすぐにいつもの場所へ行こう。
来るとははっきりしていないのに、勝手に待つなんてバカみたいだ。
バカみたいと思っているのに待ちたいと思ってしまうのは、昨日のあの子の言葉が耳から離れないからだろうか。