「だ、ダメですよ!私なんかに勿体ないです!!曲はファンの人達と、メンバーの皆さんのものです!!」
……なんて言いつつ、私の心の中では喜びの感情がふわふわと浮かんで、どんどん膨らんでいっている。
優大くんはテーブルにマグカップを置いて、
「次から『私なんか』って言ったら、その度にキスするから」
と、ちょっとだけムスッとした表情をした。
!!
思わず顔が赤くなってしまう。
それから、
「あ、そういえば。もうすぐオレと深雪さんのこと、報道されるらしいです」
と、優大くん。
私はまた驚いてしまって、
「えっ!?大丈夫なんですか?」
と聞くと、
「もう堂々とデート出来ますよ。会見もします」
なんて言って、優大くんはニコニコしている。
……本当にいいのかな?
でも。
優大くんがニコニコしてくれると、不安が消えていくみたい。
「ちゃんと守っていきます、深雪さんのこと。……だから、安心してください」
胸の中がキュンと、ときめく。
きっと私の顔も、耳も、もっと真っ赤になっている。