「……ネックレスを作らせてほしい？」
「はい。プレゼントしたい人がいて」
陽菜さんはニコニコ笑って、
「是非！頑張って作りましょう！」
と、私の両手を軽く握った。
チェーンはシルバーで、アジャスター付きのものを選んだ。
手作りの内容は私が選んだプレートにストーンやビーズなどで、いわゆるデコレーションをしていく、というものだった。
「あの、夕焼け空みたいな赤いストーンって、ありますか？」
「あ、朱色でもいいですか？ちょっと待ってくださいね」
陽菜さんがケースをガサガサして探してくれている。
「お姉さん、誰にあげるの？恋人ですかぁ？」
明菜さんが羨ましいなぁ、と言いながら、私の手元をじっと見ている。
「恋人……、だった人です」
「何それ、重っ！」
明菜さんが身を引いた。
「明菜姉ちゃん！」
陽菜さんがたしなめる。
「これも、渡せるのか分からないけれど……」
陽菜さんが朱色のストーンを私の手に乗せて、
「上手くいくように願っています」
と、笑顔を見せてくれた。
明菜さんも、
「そうですよぅ、上手くいきますよぅ！なんかお姉さん、良い人だし？」
と明るく笑ってくれた。
それから、
「あ！『シー・ファンキーズ』！」
と明菜さんが叫んだ。
！？
