「……深雪ちゃん、ちょっと頭冷やしたほうがいいよ」
薫おじさんはそう言うと、私の荷物を持って来て、私のほうへ投げた。


荷物をキャッチする。



「今日は帰って。今度お店に来る時にはそのシケた面をしていないことを切に願ってるよ!」


えっ、ひどい。



私は背中をどんどん押されて、とうとうお店から出された。






つけたままだったエプロンを外して。

トボトボと歩き出す。



……優大くん今日が誕生日だったんだ。

ちゃんと今日も朝、起きたかな。
意外と朝に弱いもんね?


ごはん、食べたかな?


ダンスの練習でケガしてないといいなぁ。



ちゃんと夜は眠れているかな?




今頃何してるんだろう?







……ハッ!!


まただ。



また、優大くんのことばっかり考えて。




こんなんだから、薫おじさんにも呆れられるんだ。




まっすぐ家に帰る気になれなくて。



私は公園に寄ることにした。






何か、音楽が流れている。



何だろう?


何かのイベント?