「……でも」
ずっと泣いているわけにもいかないし。


「オレ、この間言ったよね?ちゃんと話し合うことも大事だって。ちゃんと話せてないんじゃない?」

「話しました」

薫おじさんは大きくため息をついた。
「あのねー、本心隠してさー、何が話し合い?武岡さんと別れたって話してくれたけれど、それ、武岡さんから切り出された話じゃないんでしょう?」

私は頷く。


「オレが言ったから?芸能人と付き合うの、大変だぞーみたいなこと、前に言ったから?」


「違う……」



「じゃあ、なんで?」
薫おじさんの声がトゲトゲしている。



「私がいることで、優大くんのお仕事の邪魔になるから」



「……はぁ?」
薫おじさんは信じられないっていう顔をしている。



「何それ、そんなこと言われたの?武岡さんに?」



「違う、言われてない!優大くんはそんなこと言う人じゃない!」