「ポルカもおいで」
ソファーのそばでじっとしたままのポルカを、優大くんが抱き寄せた。


ポルカは目を細めて、優大くんの手に顔をすりすりしている。




「可愛い……!本当に優大くんのことが好きなんですね」

「家族ですから、そうであってほしいですね」
優大くんがそう言って、照れた。


「いいなぁ。家族かぁ」
羨ましくなってくる。


私には、もう家族がいないも同然だから。



すると優大くんがものすごく自然な感じで、こう言った。


「深雪さんも家族になってくれたらいいのに」



「えっ……?」


それって……?




優大くんは、
「マーチとポルカも歓迎してますよ」
と、ポルカの手を軽く握って、手招きするような動作をさせた。
ポルカはじっと私を見つめている。



「フシャーッ!!」
優大くんの背中に隠れて、マーチが毛を逆立てた。


「優大くん、マーチがお怒りですが!」

まるで、
「私は反対よ!」
と言っているみたい。



「こらこら、マーチ!シャーッて言わない!」

優大くんが笑いながらマーチに注意している。





その姿を見て。



私も加わりたいって思った。



この家族の一員に、加わりたい。