部屋に戻って、少し遅めのお昼を食べる。

食パンがあったので、はちみつトーストにした。

ヨーグルトと、紅茶も用意する。




もぐもぐと食べて、食器を片付けて。

スマートフォンを充電しつつ、絵を描いたり、買ってきた写真集を眺めて過ごしていると、すぐに夕方になった。




……ピンポーン。



「お届けものでーす」
の声。


ドアを開けると、エプロンをつけた女性が何かの箱を持って立っていた。

エプロンには有名なお花屋さんのロゴが書いてある。

「お名前、ご住所、お間違えないでしょうか?」

女性は届け先の氏名と住所を私に見せた。

私で間違いない。

送り主の名前を見た。

……優大くんだ!


伝票にサインをして、その箱を受け取る。
女性はニッコリ微笑んで帰って行った。


箱には女性のエプロンと同じロゴが印刷してある。


箱を開けると、透明のケースに入った猫のぬいぐるみが現れた。
トラ猫と白猫が並んで座っている。


「可愛い!」


2匹の猫の間には小さな花束のブーケがあった。

ピンク色のバラを基調とした、うっとりするくらい可愛い花束。


ケースの上にメッセージカードがオシャレに飾られている。