私は顔を出来るだけ見せないように俯きながら、前髪を引っ張る。


「?何してるんですか?」

優大くんが私に近寄ってきた。


「えっ?いえいえ、別に何も」
と誤魔化す。


「本当に?」

優大くんは優しい手つきで、私の両頬を包んだ。

くいっと私の顔を上げる優大くん。

じっと私の目を見つめている。


「今、メイクしてないから……恥ずかしい、です」
観念して、正直に答えた。


「あははっ、それで俯いてたんですね」

「ほら、笑ったー」
どんどん恥ずかしさで顔が赤くなる。



「ノーメイクでも可愛いのに」
そう言って優大くんは小さく私にキスをした。

「……キス、してもいいですか?」
「〜〜〜っ、もうしてますっ」

優大くんはニッコリ笑って、
「会いたかった」
と呟いた。


それから私を抱きしめて、また優しくキスをしてくれた。



ふんわりと夢見心地な気分になる。