今度こそ。
今度こそ、私のことを大好きになってもらうんだ!
そう念じつつ、私は家に帰った。
楽しいことがたくさん待っている、と思った。
たった何時間で、こんなに笑ったことはない。
鈴井くんといたら、本当に楽しい。
そう思っていた。
「付き合おうよ」
と言われた時。
「よろしくお願いします」
と言うと、
「お願いされました!」
とニコッと笑う鈴井くんが可笑しくて、笑ってしまった。
違う大学。
同い年。
私と同じで上京組。
運命だ。
きっと、そう。
こんなに一緒にいて楽しい人、他にはいない。
だから。
自分の話ばっかりされても、気にしない。
私の話に興味がなくても、大丈夫。
他の女の子をチラチラ見る癖も、私の思い過ごしかもしれない。