2階。
廊下を進んで奥の部屋。
優大の部屋は、今でもキレイに整えてある。
いつ優大が帰ってきてもいいように、優大のお母さんが掃除しているんだろうなぁと、ひと目見ただけで分かる部屋だ。
「相変わらず、キレイな部屋やな」
ゆっくりと足を踏み入れる。
深呼吸したいくらいに、良い香りがする。
部屋のドアを閉めようとしたら、
「あっ、開けといて」
と、優大が言った。
「開けとくん?」
これから告白の予定を抱えている私としては、閉めておきたいけれど。
「んー、開けとこうよ」
と、優大。
何だ?
私とふたりで部屋にいるから、照れてるのか?
本当、シャイだな。
そう思いつつ、ずっとこのままの優大でいてほしいとも思った。
「……元気やった?」
私は優大の部屋の学習机にもたれた。
「うん。真希も元気やったか?」