久しぶりに聞く、鈴井くんの声。
でも、そういえば1週間前には会ったんだっけ?
もっと長い時間を会えていない気がする。
『透子、ちゃんと話し合いたいから。俺、ちゃんと話すし聞くから、電話に出てよ……』
しばらく沈黙が流れたあと、そのまま留守番電話のメッセージは切れてしまった。
私はスマートフォンをベッドの枕めがけて投げ、小さな声で「うそつき」と呟いた。
うそつき。
鈴井くんは私の話なんて聞かない。
どっと疲れて。
泣いたままいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
朝の4時半。
まだ暗い窓の外を見て、気持ちもどんより暗くなる。
顔を洗うために洗面所に向かうと、鏡の中には目の腫れたブサイクな女が現れた。