それから、フィオナたちはナーシサスに会って話を聞いたり、彼を尾行したり、調べたりした。

ナーシサスはフィオナたちと話す時、戸惑いつつも素直に話していた。でも、その裏側に隠されたものを、フィオナたちは少しずつ掴んでいく。

そして、事件から数週間が経った今日、フィオナたちはナーシサスをあのローズガーデンに呼び出す。ナーシサスは「また何かありましたか?」と笑いながら歩いてきた。

「今日お呼びしたのは、あなたがマーティー・ブラックローズが犯行を指示したかのように見せかけて、カンナ・スコットさんとチューベローズ・スコットさんを殺害した犯人だとお伝えするためです」

サルビアがそう言うと、「はあ?」と言いながらナーシサスは馬鹿にしたかのように笑う。

「そんなの、どこに証拠があるんですか?あの二人を憎んでいる人間なんて、大勢いますよ?」

「……お前は、レティシアが話を聞きに行った時、黒いバラの花びらが撒かれていると言った。でもそれは、警察関係者と犯人しか知らない情報なんだよ!」