「一体なにをどうすればあのハゲたキモいおっさんからあんな可愛い子が生まれるのかしら」


王女との面会の後
部屋に入るなりセナが喋りはじめた


「目の色以外どの部分も似てないよな」 

「アクシデントでしかない」


改めて王女プリムローズの容姿を思い出す


白金の髪にグリーンの瞳は
この国の貴族の特徴だ

ちなみに、血縁が王族に近いほど瞳の緑が濃くなる

小さな顔に大きな碧の瞳がきれいに配置されていた

顔だけじゃない

華奢な身体は押せば折れそうだった


「なんか、ずっと震えてたわよね
ほとんど会話もなかったし」


「セナが喋りすぎるからだろ」


「わたしが話さないとあと誰も話さないじゃない
あなたはお茶飲んでるだけだし」


「あのお茶美味しかったから」


「姫様の趣味なんでしょ?」


「へぇ」


「あなた毎晩飲みに行きなさいよ」